2026/2/15(日)
南会津の山々に魅せられてから、厳冬期の浅草岳に只見から登るというのが、自分のなかでなんとなく一つの課題となっていた(浅草岳が南会津の山かどうかは諸説あるだろうが、突っ込まないでほしい)。
豪雪地帯であることもそうだが、只見側の浅草岳はこの時期入る人がほぼいないので、トレースは期待できない(まあ、それがいいんだけども)。激ラッセルを想定して、この山行に向けて夏からトレーニングをしてきたのだが、なんだか積雪のペースが鈍ってきた。さらに、数日前に浅草岳の山頂まで行ってきたという只見在住の友人から、「叶津はラッセルほぼないよ」「雪締まってる」という有難いんだか有難くないんだかよくわからない情報が入った。まあ、苦労せず浅草岳の山頂に立てるならそれはそれでいいことだろう。

気温が上がる予報なので、雪崩だけは充分気をつけようと誓い、暗闇の中、入叶津の集落を出る。シールトラブルが多発してしまい、林道を抜けるのに1時間以上かかってしまった。


小三本沢を渡渉するあたりですっかり明るくなった。沼の平は相変わらず静寂に包まれ、時間の流れが緩やかだ。友人のトレースは猿崖のポコを目指して伸びているが、小三本沢の状態を見たかったので、安沢の出合からCo1077へ向かう尾根に取り付く。Co1077の手前でブナ林に太陽が差し込み、白銀にブナの影が伸びて幻想的な雰囲気になった。






順調に標高を上げていく。振り返ると、御神楽岳への滑走路のように伸びる自分のトレースが気持ちいい。やがて辺りのブナの背が徐々に低くなる。寒風に吹き曝しの環境では、ブナも大きく育たない。山頂直下のシュカブラ地帯を超えると浅草岳の山頂に出る。オニガツラが白光りしている。遠くの山々は霞んで見える。









テレマークスキーの天敵であるシュカブラ地帯を慎重に滑り、小三本沢に滑り込むとまさかのパックパウダーだ。北面の方が雪が軽いのでスキーヤーズライト気味に進み、大滝を左岸から巻きおりると徐々に雪が重たくなっていく。仕方ない。
安沢の出合でのんびりしてからシールを付け、沼の平をペタペタ歩いて、夏道の渡渉点で小三本沢を横断した。山神杉手前のブナ林は立派な木が多く、エネルギッシュだ。




山神杉からスノーシェッドに向かって滑り込み、林道をテクテク歩いて、入叶津の集落に出て終わりとなる。労せず終わってしまって拍子抜けだが、それでも雪にぶっ刺しておいたコーラが最高に美味かった。


内容的にはもはや春スキーといったところで、豪雪の浅草岳の本領に触れたわけではないが、目に映る白銀の山々は厳冬期のそれだ。厳しい会越の冬。指先くらいは触れさせてくれたのかな。
何より山麓の暖かなブナの森が素晴らしい。いつ訪れても心が温まる。浅草岳は愛すべき山である。
また、雪が降った日に訪れよう。


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